SLEPTプロジェクトとは
睡眠は身近な健康問題ですが、勤労者の睡眠に注力した疫学調査は国内では多くはなく、未だにわかっていないことが多くあります。
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構、医学医療系産業精神医学、(国研)森林研究整備機構森林総合研究所、慶應義塾大学理工学部の連携により、働く人の睡眠を良くすることを目指した筑波大学睡眠疫学プロジェクト(Sleep Epidemiology Project at University of Tsukuba: SLEPT)を行っています。
SLEPTは何を明らかにするのか
本プロジェクトでは、睡眠医学、予防医学、働く人のメンタルヘルスの専門家、また、森林・木材・建築等が連携し、睡眠の状態と、環境(住環境、木材の寝室や、森林浴や自然とのふれあい等)や心身の健康状態と関連について調べます。
どのような生活習慣や環境が睡眠や心身の健康に良いのかを明らかにすることを目指します。
どのように調査をするのか
近年新しく開発された簡易な在宅脳波計を使用することで,数百人規模の勤労世代に対する睡眠研究調査を行います。
これまでの睡眠研究から、自覚している睡眠時間と計測した睡眠時間が異なっていることがわかっています。詳しい睡眠の状態(レム・ノンレムの深さなど)を知るには、脳波を計測する必要があります。しかしながら、脳波での睡眠計測は入院検査が主流で、検査できる医療機関も限られています。
よって、働く世代の皆さまの睡眠を、大規模に、詳細に脳波計で計測したデータはほとんどなく、その実態はよくわかっておりません。
近年,皆さまのご自宅でも簡単に計測していただけるような在宅脳波計が開発されたことで,睡眠時の脳波計を含めた大規模な睡眠調査が可能になりました。